2008年4月15日 (火)

こども環境管理士

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日本生態系協会認定の「こども環境管理士1級」に合格し、認定証が送られて来ました。

こども環境管理士は、昨年度に第1回の試験が行われました。日本生態系協会と言えば、何と言っても「ビオトープ管理士」で有名ですが、こちらの方は3回受験して、3回とも落ちてしまいました。

こども環境管理士の1次試験(筆記)も、ビオトープ管理士並みのかなり高度な問題が多く出題されました。地球温暖化、ゴミ処理、リサイクル、などの環境問題を始め、自然生態系に関するもの、花や鳥の名前など、幅広い範囲に渡って問われました。

私がこの資格試験を受けることにしたのは、子どもたちに正しい環境教育をしたい、というのがいちばんの動機でした。環境を大切にすることを子どもたちに伝えるには、自然環境を守ろうという心を育てなければなりません。そのためには、自然の良さ、楽しさ、おもしろさを子どもたちが実感しなければ、それを大切にしようという気持ちにはなりません。

保育園の中で、自然の楽しさを子どもたちに体験的な学習をしてほしいのです。

地球環境問題は、世界全体の課題であり、私たちがこれに正面から向き合わなければ、明日の子どもたちの世界は暗いものとなってしまうでしょう。

アースディが近づいていますが、環境問題に取り組んでいるという人は、(申し訳ありませんが)「お祭り気分」が主で、現実の姿や正しい知識を回避している方が少なくありません。運動を盛り上げるためにお祭り的な要素は確かに必要ですが、それだけでは単にゴミと二酸化炭素を排出しているだけにすぎません。

例えばゴミ処分場で、生ゴミを焼却する時に、効率よく燃やすために重油を使っているという事実があります。重油を使うくらいならペットボトルを一緒に燃やした方が余計な油を消費せずにすむ、と主張する人もいます。

また、スーパーのレジ袋は最近では悪の根源のように言われますが、元々は廃油から作っているのでコストは非常に低いそうです。それと比べて、自治体が作る有料のゴミ袋は純製油から作るのでコストが高くなり、何のための有料化なのかわからなくなります。

また、世界に目を向けても、独裁者と大量破壊兵器撲滅を大義名分に、イラクの人々を多数死傷させ、劣化ウラン弾による放射能汚染を実行した元イギリス首相が、今になって地球環境問題解決のために演説しても、それは偽善でしかありません(その元首相をスタジオに招いて笑顔いっぱいのトークショーを行った日本のテレビ局と有名キャスターのお人好しさには、はっきり言って閉口です)。

子どもたちの明日を考えるために、真の環境問題を見つめ、本当の解決は何か、を考えることが、この資格の意味だと思います。

これからも、子どもたちと、そして若い保育士たちと、自然環境の大切さを考えて実践していきたいと思います。

2007年12月16日 (日)

ウーブレック

卒園した1年生が保育園に集まり、科学教室を開きました。

GEMという科学教育プログラムの中にある「ウーブレック」という実験を行ないました。

ウーブレック

「ウーブレック」とは、遠い宇宙のかなたにある「ウーブレック星」の海にある、不思議な物質を宇宙探検隊が持ち帰った、という設定です。

緑色のドロドロしたもので、最初は恐る恐るさわってみました。

ウーブレック

だんだん慣れて来ると、両手を使ってつかんだり、手のひらの上にのせてみたりしました。

「ウーブレック」は不思議な物体です。固まったかと思ったら、また溶けたり…

おだんごを作ろうとしても、なかなかうまくいきません。

ウーブレック

もちろん、この謎の物体は宇宙から持って来たものではありませんが、小学生のみんなもすっかり信じきっています。

さんざん手で遊び、いろいろ試してみて、実験は終了しました。

ウーブレック

そして、次のステップは、ウーブレック星へ行くための「宇宙船」をデザインしました。ユニークな宇宙船がたくさん生まれました。

この子どもたちが大人になる頃には、宇宙旅行はごく普通に行なわれる時代がやって来るでしょう。また、子どもたちの中から宇宙飛行士になる子もいるかもしれません。

無限に広がる大宇宙… 

人類最後の開拓地…

新しい世界、新しい文明との出会い…

そんな一端を感じさせるプログラムでした。

⁂ ⁂ ⁂ ⁂ ⁂ ⁂

それにしても、1年生のみんなはとても大きくなりましたね。卒園してから約9か月、体格も考え方も、すべてに成長していることがよくわかりました。

とても安心しました。これで保育園を去ることができます…

2007年11月27日 (火)

「地球というすてきな星」

「地球というすてきな星」

「地球というすてきな星」

ジョン・バーニンガム 作

長田 弘 訳

1998年 初版

ほるぷ出版

ひさびさの絵本紹介です。

地球上には、環境汚染、温暖化、宗教対立、戦争、軍備拡大… など、さまざまな問題が山積されています。これは、何も今始まったことではありませんが、地球という惑星を圧迫し、破滅へのカウントダウンが鳴らされているように思われます。

私たちの世代は、それなりの生活はできるでしょうが、子どもや孫たちの時代はかなり深刻になると思われます。地球温暖化の問題ひとつにしても、大半の人々にとっては対岸の火事であり、どこか遠い世界の話としか受け止めていません。

しかし、人間が地球を破滅の方向へ導いていることは確実です。そのことをじっくりと考えさせてくれるのがこの絵本です。

この絵本には「神」が登場します。しかし、違和感という意味での宗教色はまったく感じることがありません。むしろ、人間同士で宗教対立している愚かな姿が描かれ、納得させられてしまいます。

すでに絶版になっているようですが、ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思います。

2007年8月 7日 (火)

絶滅の危険が迫る動物たち

環境省が新たに改訂した「レッドリスト」を公表しました。これは、絶滅のおそれがある野生生物のリストです。現在日本には全10分類約7万種の野生生物が生息していますが、そのうち「レッドリスト」に指定されたのは3155種です。

この中には沖縄県のイリオモテヤマネコや北海道のラッコ、乱獲で姿が消えたチョウザメ、北海道以外で生息が確認されているヤマネなども含まれています。

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また、アメリカ軍の移転が計画されている、沖縄県名護市辺野古沖にすむ天然記念物ジュゴンが、最も危険度が高い「絶滅危惧1A類」に指定されました。

これら、絶滅危惧種に指定された野生生物のほとんどは、これから絶滅の道をたどるのでしょうか。人間は地球環境を汚すと同時に、地球に生息する他の動物たちを絶滅に追い込んでいるのです。この事実をもっとよく知るべきでしょう。

2007年6月27日 (水)

圏央道

首都圏中央連絡自動車道、通称「圏央道」のあきる野ICと中央自動車道が連絡する八王子JCTの間が開通しました。さらに南へ向かって工事が進められ、東京の自然の象徴とも言える高尾山の下を通り抜けるトンネル工事も行なわれています。

圏央道の高尾山トンネル問題は、かれこれ20年ほど前から、その是非について問題とされて来ました。首都・東京において、これほど都会に近い場所でありながら、自然の宝庫である高尾山の真下にトンネルを掘ることについて、地元住民の反対運動が展開されています。

一方、慢性的な都心の渋滞緩和と、地域開発を目玉に、圏央道の必要性を望む声も決して小さくありません。

確かに自動車道路が整備されることは、私も車を運転するので、非常に便利さを感じます。

同時に、なぜ人間は自然破壊を繰り返さなければならないのか、強い不安が心を支配しています。

いろいろなサイトを見てみると、自然破壊、環境汚染に反対する運動は、「住民のエゴだ」と書かれているのをよく目にします。これで思い出すのは、20世紀後半の国家大事業のひとつであり、今も未完成に終わっている千葉県成田の新東京国際空港の建設です。

日本国憲法の第十三条では、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と書かれています。この中の「公共の福祉」が空港建設であり、自動車道の整備・拡張などにあたり、そのためには個人の基本的人権は制限される、と私は高校生の時、政治経済の授業で学習しました。

何か納得できません。

しかし、自分も自動車を運転し、排気ガスをまき散らしています。原子力発電で作られた電力を生活の中で使っています。

環境破壊を止められない人間は、いつか滅んでしまうのでしょうか…

2007年1月19日 (金)

「バーバパパのはこぶね」

「バーバパパのはこぶね」



アネット・チゾン/タラス・テイラー 作

やました はるお 訳

講談社

1975年11月
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バーバパパ版の「ノアの箱船」のお話です。

公害や汚染など、環境問題をわかりやすく理解できるお話です。汚染された地球をバーバパパたちはあっさりと見放してしまいます。私たちは地球に見切りをつけることはできません。
しかし、現状は退廃する地球の環境をいかに食い止めるかが焦点になっています。資源を食いつくし、環境を汚染し続ける人間社会。環境破壊によって地球が死に向かうのを少しでも後に延ばすことしか私たちにはできないのです。
その先には、以前に紹介した「地球へ…」のような絶対管理社会が待っているのでしょうか…

2006年2月18日 (土)

ふようどのふよこちゃん

「ふようどのふよこちゃん」
飯野和好・作
理論社 2005年

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里山の自然を思い出させる絵本です。
「ふようどのふよこちゃん」はその名の通り、腐葉土です。

腐葉土に生命がある、という作者の発想に脱帽です。腐葉土は自然の産物であり、同時に自然を生み出す土壌になるのです。

まさしく、腐葉土は、ふよこちゃんは生きているのです。

2006年2月11日 (土)

モノカルチャー

昨日の続きです。

拡大造林による天然林の伐採とスギ・ヒノキなどを植林することをモノカルチャーと言います。「環境にやさしい」というふれ込みの「ヤシのみ洗剤」などは、東南アジアの天然林を山ごと伐採し、そのあとに原料となるヤシの木を植林しているそうです。

本来、自然林はさまざまな植物が生息して自然生態系を形成しているのですが、このように単一の植物を植えることにより、さまざまな問題が生じてしまいます。例えば、害虫の大量発生や、スギの花粉症などがあります。

こうしてみると、都市空間の中にも、街路樹(イチョウやツツジなど)や桜並木などもモノカルチャーと言えます。

桜の木は維持するために、毎年害虫駆除をしなければなりません。農薬が土壌にしみ込み、他の植物や昆虫に被害が及ぶだけでなく、散布された農薬が大気中に広がり、私たちはそれを呼吸で体内に取り入れてしまうのです。

こうしてみると、環境保護の一環として植林をすることがありますが、むやみに行なうことはかえって悪い結果を生み出してしまうかもしれません。

モノカルチャーは、一見して自然保護のように見えますが、実は生態系を破壊し、私たちの健康にも害になっているのです。都市計画にも、このような考え方がなければ、人間にとっても、植物にとっても不幸であると言わざるを得ません。

もうひとつ、モノカルチャーには遺伝子の問題があります。これは後日述べることにしましょう。

2006年2月10日 (金)

持続可能な生活と環境教育

今日は、財団法人・日本生態系協会主催の環境教育に関するセミナーに参加しました。

そこで特に印象に残ったことを書きます。

私たち人間が生きていくためには、自然生態系の要素として「太陽の光」「大気」「水」「土壌(地下資源)」そして「野生生物」の五つがあげられます。そのうちひとつでも欠けると、持続可能な生活を維持することはできなくなってしまいます。

しかし、現実には、人間社会の発展は、地球規模の環境破壊を招きました。大気は汚染され、海や川は汚れ、土は農薬漬けになり、乱獲により野生生物は次々と絶滅していきます。太陽の光さえ、オゾン層の破壊による紫外線の増加により、今や悪者扱いになっています。

身近な環境破壊のケースのひとつとして、里山の自然を破壊し、マンションや住宅を次々と建設されている、(まったく偶然ですが)私の勤務する保育園がある街が紹介されました。それにはびっくりしましたが、よくよく考えればその通りなのです。

大量自然破壊、大量生産・大量消費による大量破棄、つまりゴミの排出、これら私たちが生み出したものが、明日の社会、未来の地球を破壊してしまうのです。

私たちの子どもたち、そしてこれから生まれる子どもたちのためにも、私たちがすべきことはたくさんあると思います。その中で、環境教育は重要です。ビオトープなどはその一例と言えるでしょう。

これからも、環境教育のあり方をいろいろと考えて、このブログでも発言していきたいと思います。

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