戦死者と戦没者
毎日新聞の8月23日付夕刊を読んでいて、「戦死者」と「戦没者」の違いがわかりました。
「戦死者」は、戦争においてみずからの意志で戦闘に参加して死亡した人のことを言うそうです。つまり、覚悟の死だということです。したがって、「英霊」という名のもとに、亡くなった後は「戦死者」として靖国神社に合祀されます。靖国神社は「戦死者」だけを慰霊する施設です。
「戦没者」は、心ならずも原子爆弾や空襲で死んだ人々のことで、戦闘員ではなく一般の市民が亡くなった場合に言います。戦闘員でも、輸送船とともに海の底へ消えた人たちは広い意味で「戦没者」になるそうです。「戦没者」は千鳥が淵戦没者墓苑で慰霊されています。
保守系の文化人や国会議員の方々は、戦没者より戦死者が格が上だと思っているそうです。みずから死を覚悟の上で戦った人は、「心ならずも死に追いやられた人―戦没者」よりも英雄であり、優れていると考えているそうです。
本当に、そう思いますか?
私は「卑怯者」と言われてもいいから、戦争になったら逃げる方でしょう。もちろん、家族や友人たちを守ることは忘れませんが、だからと言って戦闘者になって、勇敢に戦おうとは思いません。
「無駄死に」という言葉がありますが、戦闘で戦って死んだ人は意味のある死で、原爆で死んだ人は無駄死になのでしょうか。死に方にも格付けしたがる人の気持ちがわかりません。戦争によって死んだすべての人々は究極の悲劇であることに違いはありません。戦闘者だけを称える風習や考え方は、現代の社会の中にも割と多く見られます。私は非戦闘員の名誉を守りたいと思います。
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