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死刑は本当に必要なのか…

母子殺害事件の被告に死刑の判決が出たことにより、マスコミでさまざまな論調が流れています。

この事件の争点は、犯行当時未成年だった被告に極刑である死刑は妥当か、ということと、若い母親と幼い子どもを殺害した、という残虐性に対する死刑の意味ではないかと思います。

死刑を認める人の最大の主張は、犯罪の抑止力としての死刑を挙げます。また、殺人という罪を犯した者は、死をもって償わなければならない、という意見もあります。この事件の遺族も同様のことを記者会見で述べています。

一方、死刑廃止の主張は、死刑が犯罪の抑止にならないどころか、事件の真実を隠ぺいしてしまうと言います。確かに、小学校で生徒を多数死傷させた被告は、事件の真相や心の内側をまったく明かさないままに、世論の支持を受ける形で死刑になりました。

私も、もし最愛の家族が殺されるようなことがあれば、犯人は死刑にすべきだ、と声高々に言うかもしれません。

しかし、一時の感情だけで、極悪非道の人であっても、死刑という合法的に生命を奪い取ることは、はたして正しいことなのでしょうか。

論点から外れてしまうかもしれませんが、日本の刑事罰の場合、死刑の次に軽いのが終身刑ですが、実際には終身刑になった人が仮出所という形で社会に戻る場合があるようです。これが、死刑という足かせを外せない理由かもしれません。つまり、無期懲役と判決が出ても、本当の意味での終身刑ではないのです。

肉親を殺された遺族にとって、犯人が社会に帰って来るのは、感情的にも許せないでしょう。社会一般の人々にとっても、殺人を犯した人が10年や20年程度で刑務所を出て、社会復帰することに疑問を持つと思います。

死刑ではなく、生涯生き続ける中で罪を償う方法はないのでしょうか。「目には目を」「殺人には死刑を」という出口がない迷路の中をいつまでもさまよい続けることに、私たちはそろそろ考え直す時が来たのではないでしょうか。

本当の意味で、犯罪を抑止するには、厳罰化ではなく、犯罪を起こさせない社会の構築ではないかと思います。特に教育、心理学や心理療法に取り組む人は、それを考え実行する必要があるのではないかと思います。何もしないで、最初から諦めるのは終わりにしたい気持ちでいっぱいです。

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