「増える知的障害の子ども」という見出しの記事が東京新聞11月13日朝刊に掲載されていました。
子どもの総数は減り続けているが、特別支援学級(特殊学級)や養護学校に通う知的障害の子どもは急増している。全国の養護学校は教室数不足に苦慮し、文部科学省は養護学校の新築・増築で補助金アップを計画する。急増の原因はよくわからない。(中略)
少子化で小・中・高校の普通学級の人数は最近10年間で24万人以上減少しているが、養護学校の児童・生徒数は25%増。特別支援学級でも56%も増加している。その結果、全児童・生徒に占める特別支援学級や養護学校に通う子どもの割合も0.85%から1.40%に増えた。
知的障害者対象の療育手帳の発給数(18歳未満)も、1997年の117378冊から2005年の173438冊と47%も増加している。
知的障害児ばかり増えているが、原因はよくわからない。ろう学校、盲学校では生徒数は微減。養護学校では肢体不自由児や病弱児はほぼ増減がない。(後略)
障碍を持った子どもが義務教育を受けるケースは、大きく分けて4つのケースがあります。
- 特別支援学校(養護学校)…義務教育では比較的障碍の程度が重い子どもが入学します。高等部では他に行く選択肢が少ないので、さまざまな子どもが在学しています。
- 特別支援学級(特殊学級・心身障碍児学級)…一般の小中学校の中にあり、普通学級での生活が難しい子どもが入学します。
- 通級指導学級…普通学級に在籍して、週に一回程度通って少人数で指導を受ける学級です。教室は一般の小中学校の中にあります。教科学習を通して言葉やコミュニケーションについての指導を受けます。
- 一般の普通学級
近隣の地域では、定員をはるかに越える生徒が通級学級に通い、新たに入室を希望する子どもが来年度にならないと入れない状態になっているようです。普通学級でも授業や学校生活にうまくなじめない、というケースが近年非常に多くなっている、という印象があります。
それでは、本当に知的障碍児は増えているのでしょうか?
わかりやすい事例として、漫画の「ちびまる子ちゃん」に見られるように、1970年代頃までの日本の学校には、いろいろな子どもが教室の中にいました。それが1980年代に養護学校が義務化されて以降、子どもを能力別で選別することが、ごく当たり前のように進められました。同時に小学校に入学する前に行われる「就学時健診」が、健康診断や疾病発見から「障碍児探し」へと大きくシフトしました。現在では、根拠が軽薄な知能検査をおこなうことも一般的になっています。
つまり、現代の学校教育は、子どもにとって生きにくい空間になっていることは間違いありません。おりこうさんや教師の指示に無抵抗で従う、学校生活に何の疑問も持たない子どもたちは別として、多くの子どもたちにとっては学校は差別化と格差社会になっているのです。
その本質を見つめることをしないで、障碍児が増えたと安易に言うのはおかしいと思います。
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