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「2・26事件」

「図説 2・26事件」


平塚 柾緒 著


太平洋戦争研究会 編


ふくろうの本


河出書房新社
2003年1月初版発行



1936年2月26日未明、二十数名の陸軍青年将校らが1500名の下士官兵を率いて、時の首相をはじめ、重臣らを襲撃、殺害しました。
歴史教科書にも登場する、2・26事件です。


武力による軍事クーデターは、他国の話のようですが、戦前の時代、日本でも起きていたのです。
このような事件が起きるには、複雑な時代背景があります。第一次世界大戦後の世界的な大恐慌による慢性的な不況は、失業者を大量に排出しました。天候不良による凶作は農村に壊滅的な打撃を与えました。娘を今で言う「風俗業」に売りに出すこともめずらしくありませんでした。
現代と違って、農村部の人口比率が高かったため、徴兵されて入隊した兵隊たちの多くは農村出身でした。これら、現代とは比較にならないほどの格差社会に不満を持つ青年将校(ほとんどが20代から30代前半)らが、「昭和維新」を叫んで決起したのは、それなりの理由があったからです。
しかし、武力で政府を鎮圧することには、結局失敗し、将校のほとんどは秘密裁判にかけられ死刑となりました。この事件をきっかけに、政治家は弱腰になり、軍部による政治介入は露骨になり、結局第二次世界大戦への道を進むことになるのです。

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